JABEE

技術者教育認定(JABEE)の認定結果について

みなさん こんにちは。校長です。

もう既に、ホームページや新聞で知っていることと思いますが、昨年度受審した審査の結果、本校は、日本技術者教育認定機構(JABEE)の技術者教育の認定を得ることができました。これは、授業アンケートの実施をはじめ、本校の教育改善に、みなさんが協力してくれているおかげです。
JABEEの認定を得ることの意義については、みなさん十分に理解していると思いますから、ここでは繰り返しません。学生のみなさんと先生方が一緒になって努力をし、成果を挙げることができたことを、みなさんと共に、心から喜びたいと思います。

さて、喜びは喜びとして、今後のことについて、みなさんにお話ししておきたいと思います。JABEEは、認定されればそれで終わりというものではありません。認定後も「JABEE認定校」として恥ずかしくない学習・教育を継続するとともに、さらなる改善を図っていくことが求められているのです。
実際、審査の結果を詳しく見てみますと、徳山高専の教育にも改善すべき点がまだまだあると指摘されています。49項目にわたるチェックの結果を、ファイルとして下記にリンクしておきましたので、見て頂きたいと思います。
ご覧のとおり、8項目が完璧ではない(「A」でない)とされています。中でも、シラバスに関わる2つの項目(「W」と判定されている)については、改善の必要があるとされています。そして、これらの指摘事項については、来年度、その改善の結果について、再度チェックされることになっています。

改善の余地があるとされた8項目のうち、多くは、今年度になって既に改善されてきていると思います。しかし、「シラバスにそった教育実施」という点は、今後、さらなる改善努力が必要な点だと考えています。
「シラバス」は、工場で言えば、仕様書或いは業務方法書のようなもので、とても大切なものです。工場の各部署において、その仕様書や業務方法書に沿って物が作られ、検査されているからこそ、出来上がった製品の信頼性が保証されるわけです。もちろん、学習や教育は、人間が対象ですから、「シラバス」どおり完璧にやることが必ずしも良い訳ではなく、進度や状況に応じて融通を持たせることが必要です。
しかし、最終的には、シラバスに書かれている学習・教育内容が満たされると同時に、到達目標がどの程度達成されたか正しく評価されることが大切です。つまり、到達目標に照らして、難し過ぎも易し過ぎもしない適切な試験やレポートでみなさんの到達度を評価し、みなさんの力を保証することが大切だということ
です。
この点については、学校全体としても、また、各先生方においても、更なる改善努力がなされることになっています。学生のみなさんは、今一度「シラバス」を見直し、それぞれの科目の目指すところを再確認して頂ければ有難いと思います。そして、もし気が付いたことがあれば、遠慮無く、担当の先生、百田学習・教育レビュー室長、或いは私にでも、話して頂ければと思います。

色々書きましたが、今後改善すべき点は残されているものの、みなさんの徳山高専は、社会の期待に十分応えられる技術者を輩出する学校であると客観的に認められたわけです。みなさんは、このことに自信を持って、学習や課外活動に励んで頂きたいと思います。
また、今回のJABEE受審を契機に、学生のみなさんと私ども教職員が一緒になって、徳山高専をより良い学校にする努力を、これからも続けていきたいと考えています。

 

平成16年6月30日
校長 天 野 徹

 

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