マレーシア インターンシップ研修プログラムに参加された、土木建築工学科5年生の 中原 陸 くんと、情報電子工学科 4年生の 古井 大貴 くんからのレポートが届きました。
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はじめに。
海外と日本で一番大きな違いといえば食文化。そこで私たちはこのプログラムの中でも特に食文化に焦点を当てレポートする。なお、ほぼ日本から出たことのない2人による視点であり、まるで子供の食レポに接するようにどうか寛大なお心で読んでいただきたい。
――以下、古井――
海外インターン中はオフィス内の食堂で昼ごはんを食べた。(写真1)食堂ではローカルフードが多くあり、米はタイ米で、日本で食べる米より細長くパラっとしており、炒めると特有のパラパラ感を感じながら美味しく食べられる。香辛料がさまざまな料理に使われているため辛い食べ物が多く、中には悶絶するほど辛い物もあるので食べ物選びは慎重に行わないといけない。また、屋台飯も体験した。さまざまなものを食べたが美味しかったのは、蠣煎(オーチェン)という牡蠣と卵を混ぜて炒めた物に多くのスパイスがかかったものである。(写真2)卵のふわっとした食感と牡蠣のプリプリ感にスパイスが上手くマッチして少し辛かったがおいしかった。
また、ペナンはさまざまなところに壁画が描かれておりフォトスポットが多くあった(写真3)。夜にThe TOP PENANG という地上68階建て約250mあるタワーの屋上展望に行き、ペナンの夜景を体験した(写真4)。床がガラス張りで、下には丸見えの歩道があり、とてもスリルを感じたが風を気持ちよく、雰囲気も良く、昼は海も見えるのでペナンに行くときはおすすめ。
――以下、中原――
古井くんも述べているように、ヤシの葉に乗った蠣煎が一番おいしかった。ローカルな屋台、若干の不安で唾を飲み込む。すーっ、いただきます。500円ほどの値段で、口一杯に広がるぷりぷりの牡蠣。こんなの日本ではあり得ない。スパイスは引き立て役としてとにかく牡蠣のポテンシャルを発揮してくれる。牡蠣とスパイスの旨みを十分に抱え込んだふわふわ卵、うまい。はじめに感じた不安、これは私たちをこの高みへ導くためのスパイスだったのか。そう感じるほどにおいしかった。
となりでヒジャブを纏ったおばあちゃんが聞いてくる。「オイシイ?」。「オイシイっ!」と私。この国の人口構成はイスラム教徒が6割、次いで仏教徒、キリスト教徒、ヒンドゥー教徒。彼らが口にできる肉食の共通項をとれば、自然とチキンや魚介類になる。このように宗教的な制限がある故に独自に発展していった調理法やスパイスの調合は、彼らにとっては朝飯前でも私にとってみれば大革命なのだ。おばちゃんを見つつ、そんな文化的背景に想いを馳せながら、またひとつ、今度は牡蠣と卵を同時に口へ。たまらない。てか、贅沢すぎる。気づけばぼくのお皿は、緑のヤシの葉だけになっていた。