What is "高専"?
高専の教育体系
1950年代後半、我が国の経済成長はめざましく、それを支える科学・技術の更なる進歩に対応できる技術者養成の要望が強まっていました。こうした産業界からの要請に応えて、1962年に初めて高等専門学校(以下「高専」という。)が設立されました。高専は、大学の教育システムとは異なり、社会が必要とする技術者を養成するため、中学校の卒業生を受け入れて、5年間(商船高専は5年半)の一貫教育を行う高等教育機関として設立されました。
現在我が国には51の国立高専があります。
高専では、幅広く豊かな人間教育をめざし、数学、英語、国語等の一般科目と専門科目をバランスよく学習しています。実験・実習を重視した専門教育を行い、大学とほぼ同程度の専門的な知識、技術が身につけられるよう工夫しています。特に卒業研究では、エンジニアとして自立できるよう応用能力を養うことを目的としており、学会で発表できるような水準の高い研究も生まれています。
また、最新の科学の知識と技術を更に深めたい学生のため、より高度な技術者教育を行うことを目的として、高専には2年間の専攻科が設置されています。専攻科の課程を修了し、(独)大学改革支援・学位授与機構の定めた要件を充たした者は、同機構に申請して学士の学位を得ることができます。大学院に進学する学生も多数います。
政治、経済、産業のグローバル化がますます進展しつつあり、国際的に通用する技術者の資格認定が重要になりました。各国の技術者資格を相互承認することを視野に入れて、日本技術者教育認定機構(JABEE)が1999年に発足し、高専専攻科の課程も認定対象となっています。